介護保険料を滞納したときは

前項では介護保険料の減額・減免制度について説明しましたが減額制度の中の一項には「介護保険料を滞納していないこと」という項目がありました。介護保険は40才以上の全員が強制的に納付する義務になっていますから通常納めるのは当然ですが、万が一何らかの理由によって介護保険の納付義務を怠ってしまった場合にはどのようになるのでしょうか。あまり考えたくないことではありますが参考として見ておきましょう。
まず何らかの理由によって介護保険料の納付が不可能となってしまった場合には介護保険担当窓口に納付の猶予や免除などの申請を行わなければなりません。介護保険料に関しては、万が一未納となり、その状態が続いた場合には介護保険サービスを受けることが必要となった場合に通常よりも多くの利用料を払わなければならなくなってしまいます。
●1年以上保険料を滞納した場合
介護保険サービスの利用者負担額の割合が1割から10割となります。余分に払った9割分に関しては後に市などから払い戻しなどを受けるための申請が必要となります。これを保険給付の償還払いと言います。
●1年6ヶ月以上保険料を滞納した場合
この場合には利用者負担額は全額が自己負担となってしまいます。申請しても9割分の払い戻しは行われません。
●2年以上保険料を滞納した場合
保険料の未納期間に応じて利用者負担額が3割を限度に引き上げられます。さらに高額サービス費の支給は受けられません。
Filed under: 介護保険料 — 0:30:00

介護保険料の減額・減免制度

介護保険料は40才以上の人にとっては強制的に納めることが義務づけられていますが、災害などの特別な事情によって介護保険料の支払が困難になった時には、一時的に保険料の徴収の猶予や減免する制度があります。
●特別な事情とは
・65才以上の人またはその人が属する世帯の生計維持者が震災などの災害で住宅や家財などに著しい損害を受けたとき。
・65才以上の人の属する世帯の生計維持者が死亡または心身に重大な障害を受け、あるいは長期に渡って入院したことの理由によって収入が著しく減少したとき。
・65才以上の人の属する世帯の生計維持者の収入が事業の廃止や失業などにより著しく減少したとき。
・65才以上の人の属する世帯の生計維持者の収入が干ばつなどによって農作物の不作あるいは不漁などの理由によって著しく減少したとき。
●減額制度
介護保険はまた生計困難者に対しては保険料を減額する場合があります。減額を受ける場合には以下のすべてに当てはまらなければなりません。
・介護保険料の段階が第1段階もしくは第3段階の人。
・平成18年中の収入が120万円以下の人。
・預貯金が200万円以下の人。
・住居以外には不動産を所有していないこと。
・年間80万円を超える家賃を払っていないこと。
・住民税を課税されている人の被扶養者となっていないこと。
・住民税を課税されている親族と同一の住居に居住していないこと。
・老人ホームなどの施設に入所していないこと。
・介護保険料を滞納していないこと。
などとなっています。
Filed under: 介護保険料 — 19:41:00

介護保険料の支払い方法

介護保険料の支払い方法には特別徴収(天引き)と普通徴収の2通りがあります。
まず特別徴収とは老齢・退職年金の額が年間18万円以上の場合で、年金から天引きで徴収されます。勤務先から月収を得ている場合には収入からの天引きと言うことになります。納付は2ヶ月ごとに受給する年金から保険料を2ヶ月分ずつ納付します。
普通徴収は年金の額が18万円未満の人の場合で、市町村から送付される納付書もしくは口座振替を利用して市町村が決めた回数に分けて年間の保険料を納付します。納付には主な金融機関の他コンビニなども利用できます。
介護保険は強制加入となっているために40才以上の人は全員が無条件で加入しなければなりません。またすでに要介護認定をして介護サービスを受けている場合には保険料とともに使用料を納めることになります。
さて実際に介護保険のサービスを受けている場合の自己負担額は1割となっています。1割と言っても介護の期間が長期に渡ると負担は相当のものになります。しかもこれすら今後長期間に渡って変化しないとは言い切れるものではありません。現に年を追うごとに若年層の人口割合が減少している状況では今後自己負担額の見直しや増額が行われる可能性も多いにあると言わざるを得ないでしょう。同時に政府の財政難から介護保険料そのものの引き上げも行われる可能性があります。やむを得ないこととは言え、保険料を負担する側にとっても介護保険のサービスを受ける側にとっても現在は予断を許さない状況にあると言えます。
Filed under: 介護保険料 — 20:48:00

介護保険料はだれが負担するか

介護保険ではその財源は40才以上の被保険者が納める保険料と国や都道府県、市町村などの負担(公費)によって賄っています。介護保険の保険料の負担の内訳を見てみましょう。


●介護保険の財源の内訳
公費:国25%、都道府県12.5%、市区町村12.5%
保険料:第1号被保険者保険料19%、第2号被保険者保険料31%
ちなみに発足当初は、国50%、都道府県25%、市区町村25%となっていましたが2006年の改正により被保険者の負担が決定されました。
また第1号被保険者とは65才以上の人であり、第2号被保険者とは40才以上65才未満の被保険者のことを言います。
なお国が負担する25%のうち5%は調整交付金となっています。これは後期高齢者加入割合および各保険者内での高齢者の所得格差を必要に応じて調整する目的のものです。
では実際に被保険者が負担する保険料はどのように算出されているのでしょうか。
第1号被保険者の保険料に関しては、3年ごとに策定される介護保険事業計画での介護サービス供給量などを参考に保険者ごとの保険料が求められ、これを各々の所得状況に応じて設定しています。
実際に徴収された全国の平均月額を見てみますと、第2期の2003~2005年が3293円、第3期の2006~2008年が4090円、第4期の2009~2011年が4130円などとなっています。
また第2号被保険者の介護保険料の負担に関しては全国の給付状況などを考慮した上で国が医療保険者ごとの負担総額を算出し、それを元に医療保険者ごとの負担額を算出しています。

Filed under: 介護保険料 — 13:48:00

介護保険導入の背景

人生において長生きをすると言うことは誰でも望むことですが、急速な高齢化による様々な問題が山積する昨今では、長生きすることのリスクも考えなければならなくなりつつあります。中でも最も懸念されるのは寝たきりなどの要介護状態になった時の経済的な問題です。今回からは介護状態になった時に必要となるお金に関して、主に介護保険とその内容、また問題点などを合わせて考えてみましょう。
まず介護保険の背景から見てみます。
日本では急速な高齢化や少子化、核家族化などの進展を受けて介護者を社会が支える体制を求める声が1990年代後半から急速に高まりました。これを受ける形で2000年4月に導入されたのが介護保険制度です。参考とされたのは当時のドイツが行っていた介護保険です。
介護保険制度は導入されたものの、介護保険料の徴収に関しては世論の反発を顧慮して当初半年間は徴収をせず、半年後から保険料の半額を、またさらに1年後からは初めて全額を徴収するといった段階的な導入が実施されました。
介護保険制度以前の日本では高齢者の面倒を見ようとしない家族による社会的入院などの問題があったため、介護保険の導入当初の目的としてはこうした高齢者などを自宅で介護するよう促進する目的が主なものでした。しかし介護保険スタート当初から介護員の不足や運営資金の不足などの問題が起こり、実際には円滑なサービスが受けられる状態ではありませんでした。そのため結果的には自宅での介護の困難さが強調された形となり、今度は一転して入所介護施設の不足が問題となってきました。
Filed under: 介護保険料 — 0:20:00